全日空(ANA)は2022年7月から、超大型のエアバスA380型機で定期便運航を再開し、同じ時期に大韓航空、アシアナ航空も再開しました。カタール航空でもA380の運航機数を増やしています。コロナ禍では、その大きさから多くの航空会社が運航を停止しましたが、各国の入国規制の緩和を受け、A380の活躍の場が徐々に戻ってきています。9月現在、保有する12社の全214機のうち、運航中の機体は120機と、その半数以上が本来の役割に戻っています。
今後も、続々とA380が定期便に復帰する見込みです。ルフトハンザは、次期大型機のボーイング777Xの開発遅れ、需要回復を理由に、2023年夏にA380の運航再開を決定しています。エティハド航空もA380の運航再開について、慎重な姿勢ではあるものの、777Xを発注しており、ルフトハンザと同様に再開の判断を下す可能性もありそうです。
超大型機A380にとって、厳しい向かい風だったコロナ禍がようやく終わりに近づいています。まだ、定期便に投入されていないANAのA380「フライング・ホヌ」1機のデビューも、もうすぐ訪れるかもしれません。
■A380を運航する航空会社まとめ 2022年9月現在航空会社 | 新造機受領数 | 保有機数 | 運航中 | メモ |
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エミレーツ航空 | 123 | 119 | 76 | 現役 |
シンガポール航空 | 24 | 16 | 9 | 現役、12機まで削減予定 |
ブリティッシュ・エアウェイズ | 12 | 12 | 11 | 現役 |
カタール航空 | 10 | 10 | 8 | 現役 |
カンタス航空 | 12 | 11 | 4 | 現役 |
全日空 | 3 | 3 | 2 | 現役 |
中国南方航空 | 5 | 3 | 3 | 退役予定 |
大韓航空 | 10 | 10 | 4 | 現役 |
アシアナ航空 | 6 | 6 | 3 | 現役 |
ルフトハンザドイツ航空 | 14 | 8 | - | 再開予定 |
エティハド航空 | 10 | 10 | - | 再開検討 |
マレーシア航空 | 6 | 6 | - | 保管 (巡礼などに使用) |
エールフランス航空 | 10 | 退役 | - | |
タイ国際航空 | 6 | 退役予定 | - | |
ハイフライ | - | リース終了 | - | |
エアバス | 3 | 3 | - | テスト機1機 博物館展示、2機 |
計 | 254 | 214 | 120 |