ANAとエアバス、水素航空機の開発・インフラ整備へ第一歩

ANAとエアバス、水素航空機の開発・インフラ整備へ第一歩

ニュース画像 1枚目:エアバスが公表している水素ターボファン航空機
© AIRBUS
エアバスが公表している水素ターボファン航空機

全日空(ANA)とエアバスは、水素航空機の開発とインフラ整備について共同研究プロジェクトを実施することで基本合意しました。ANAは2050年時点でカーボンニュートラル実現に向けた戦略で、持続可能な航空燃料(SAF)を中心に、達成する戦略を策定。その中で水素航空機の活用は想定していないものの、今後の水素の技術革新に期待を寄せています。今回の基本合意は、先端技術の情報入手が目的で、早期に水素航空機が実現する見通しが立つ場合は、カーボンニュートラルの戦略にも反映されます。

エアバスは水素航空機のイメージとして、最大100席のターボプロップとブレンデッド・ウィング・ボディ、120席から200席のターボファンの3機種を発表し、開発に向けて歩み始めています。これら水素航空機は、機体の開発だけでなく、現在の空港施設を活用できないため新たな水素インフラの整備を含め、幅広い分野で対応が必要です。ANAは今回、エアバスからの提案を受け、エアラインとして水素航空機導入時の課題を見つけ出し、その解決に向けて協力していきます。

エアバスは水素航空機について、2035年までに民間機を運航する目標を掲げ、幅広い協力を得ています。日本では、川崎重工業とは水素の生産、空港への輸送、航空機への補給などで調査・協力。また、関西3空港を運営する関西エアポートグループとは、空港で必要なインフラ整備、水素燃料の地上作業に関する情報共有などで協力します。ANAが加わり、日本では製造、運航する航空会社、さらに空港が協力し、水素航空機の実現に向けた体制が形作られていきます。

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