将来の民間機は、窓なしの機体ながら、鳥のように空を自由に飛んでいる、といったことが実現するかもしれません。窓なしの機体で、胴体の全体がスクリーンとなり、まるで外にいるかのような光景が広がり、開放的な空間で過ごすコンセプトを、イギリスcpiが紹介しています。
機内の壁の全面が超薄型のスクリーンで覆われ、あたかも全面が窓になっているかの様なフライトが体験できます。燃油費が大きな問題となっている昨今では、少しでも軽量化を図った機体が求められており、窓が無くなることで胴体をより薄型化し、客室内が広くなることで、旅客は幅広な座席が提供されるとしています。さらに、機内全体のスクリーンは、外の様子を映し出す「スクリーン」として活用できるだけでなく、「照明」としての役割も果たします。
スクリーンとして使用する際は、機体に装備された広角パノラマレンズで、360度の景色がスクリーンに投影されます。機体の外に装備されるカメラは、空気力学的に効率的な位置に取り付けられるとしています。
エアバスは2050年の航空機として、機内から外界が全て見えるというコンセプトを発表していますが、その発想は環境への配慮や移動時の旅客の負担を減らしたいとの考えに基づいています。窓なし航空機もコンセプトとしては同じで、将来はもしかするとこうした旅客機が主流になるかもしれません。