新明和の新中期計画、航空機は着実な売上確保・搭乗橋はフルオート提案

新明和の新中期計画、航空機は着実な売上確保・搭乗橋はフルオート提案

ニュース画像 1枚目:徳島空港の航空旅客搭乗橋自動装着システム
© 新明和工業
徳島空港の航空旅客搭乗橋自動装着システム

新明和工業は2021年5月7日(金)、長期経営計画と新中期経営計画を公表しました。2030年度までの「長期ビジョン」として「都市」「輸送」「環境」の各領域で新たなビジネスを創出し、持続的な成長と同時にSDGsに貢献することを掲げ、2024年3月期までの中期計画を策定しました。2030年度には売上高4,000億円超、ROE(自己資本利益率)を12%以上と掲げています。

このうち、2024年3月期の最終年度とする2021〜2023年度は「Phase I【転換】」として長期志向経営への転換をはかります。その後は拡大、飛躍と定めています。2021年3月期は売上高2,092億円で目標の2,300億円には到達せず、中でも航空機事業は売上高259億円、営業損失8億円となり、民間航空機向けの収益が大幅に悪化しました。ボーイング787型機はコロナ禍による納入遅れなど、製造拡大に向けた取り組みから局面が大きく変化し、ボーイング777X型機も開発遅れとコロナ禍の影響を受けました。

航空旅客搭乗橋の分野ではAI技術搭載の新商品を投入、海外拠点の提携や取得で、機械式駐車場設備とあわせたパーキングシステム事業では売上高実績は352億円と目標の440億円に達しなかったものの、営業利益は目標の32億円を確保しています。

2024年3月期までに、航空機事業では固定翼無人航空機開発とアライアンスによる新ビジネスの立案への取り組み、海上自衛隊向けUS-2救難飛行艇の後継機開発事業と補給部品などの維持・整備を請け負う事業を立ち上げます。ただし、コロナ禍の影響や航空機開発の遅延などが影響し、回復・成長は大きくないものの着実な売上高300億円、営業利益7億円を目指します。

パーキングシステム事業の搭乗橋分野では、フルオート装着システムの搭乗橋を東南アジアや国内主要空港に提案していく計画です。駐車場設備分野と合わせ、売上高470億円、営業利益38億円を目標としています。

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