1.6キロメートルの自動車用トンネルを飛行するギネス記録が2021年9月4日(土)、トルコのチャタルカ・トンネルで打ち立てられました。プロ・レース&スタント・パイロットのダリオ・コスタ選手が達成したもので、1つ目のトンネルで離陸し、アスファルトから1メートル(m)未満の高度を保ち、2つ目のトンネルで最高時速245キロメートル(km)を出し、記録を樹立しました。ギネス記録達成にあたり、スタッフ40名が1年以上準備し、レース用のZivko Edge 540を改造。多くの人による努力の結晶と、針の穴を通すようなパイロットのテクニックで実現しました。
コスタ選手はレッドブル・エアレースのチャレンジャークラスに参戦。5,000飛行時間のうち、アクロバット飛行はおよそ半分以上と、熟練した曲技飛行の技術を持つパイロットです。トンネル内の飛行は、機体の上下左右共に正確なコントロールが必要で、かつトンネル内の空力の影響も考慮しながら飛行を続けなければなりません。使用されたトンネルはもちろん自動車用に設計されており、低高度を高速で飛行するためには、さまざまな考慮や卓越した技術が必要でした。
トンネル内では、アスファルトから70センチメートル(cm)から1mの高度を維持し、左右の翼端はトンネルの壁から約3.5mの狭い位置を飛行。離陸した1つ目のトンネルから2つ目のトンネルを出るまで、43.44秒飛行し、その飛行距離は2.26km、最高速度は時速245kmでした。さらにトンネル間は横風にさらされ、トンネル内を含めたわずかな気流の変化も俊敏に対応し続けました。