ウクライナのゼレンスキー大統領を乗せた、フランス空軍(航空宇宙軍)のエアバスA330-200型機「機体記号:F-UJCT」が2023年5月20日15時30分ごろ、広島空港に到着しました。14日にフランスを訪問した際も同空軍機(ダッソーファルコン7X)を使用しており、到着前に立ち寄ったサウジアラビア・ジェッダでの「アラブ連盟首脳会議」訪問と、今回の「G7広島サミット(主要国首脳会議)」訪問でも、移動面でフランス政府の支援を受けました。
19日にポーランド・ジェシュフ空港を出発した「CTM1022便」は、約5時間の飛行でサウジアラビア・ジェッダに到着。8時間ほど滞在した後、広島へ向け出発。ジェッダからオマーン・アラビア海・インドの上空を通過、タイ手前で進路を変え、ミャンマー・中国の上空を経由し、約13時間の飛行で広島空港に到着しています。
「F-UJCT」は広島到着後、駐機スペースの関係から、約35分ほどの飛行で関西国際空港へフェリー(回航)されました。19日に到着しているフランス大統領専用機「F-RARF」と共にサミット終了まで待機します。
同軍はA330-200を14機所有。うち10機は“空中給油・輸送機”として軍用機らしい塗装で運用されています。今回、フランス・マクロン大統領の搭乗機として広島へ飛来した大統領専用機「F-RARF」1機のほか、ウクライナ・ゼレンスキー大統領の搭乗機として飛来した「F-UJCT」を含む3機の輸送機を運用しています。これら3機の輸送機は2020年から“フランス空軍”の塗装で、大統領専用機と比べて少し落ち着きのあるトリコロール(フランス国旗のカラー)が描かれ、運用されています。