ANAの庄内空港でのオーバーラン、厳しい状況想定した停止操作が望ましい

ANAの庄内空港でのオーバーラン、厳しい状況想定した停止操作が望ましい

運輸安全委員会は2014年9月25日、全日空(ANA)が2012年12月8日(土)、ANA899便の737-800、機体記号(レジ)「JA57AN」が庄内空港に着陸した際、オーバーランとなった重大インシデントについて報告書を発表しました。

インシデント発生時、庄内空港には22時26分ごろに着陸し、乗員乗客あわせて167名が搭乗していましたが、負傷者はなく、機体の損壊もありませんでした。

報告書では、着陸時に、滑走路の状態で発揮できるはずの制動力が得られずにオーバーランに至ったとみています。当時のスノータムの値は、滑走路A、B、C地区とも「ウェットスノー」で、A、B地区は「ブレーキングアクション グッド」でした。

性能が発揮できなかった原因については、氷点に近い気温で、降雪などのため滑走路の状態が雪氷状況調査時から変化したことが影響した説明しています。また、機体のブレーキ類にも異常がみられないことも受け、報告書では雪氷状況調査を着陸時にリアルタイムで実施することが困難で、気象の変化が激しい状況では、通報されたブレーキングアクションよりも厳しい状況を想定し、より安全性の高い進入形態の設定、着陸後の停止操作を行うことが望ましいとしています。

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