スペースシップ2、機体は5マイルにわたり散乱 飛行中に大破か

スペースシップ2、機体は5マイルにわたり散乱 飛行中に大破か

ヴァージン・ギャラクティックのスペースシップ2、機体記号(レジ)「N339SS」が2014年10月31日、モハーヴェ近郊に墜落した事故を受け、アメリカ運輸安全委員会(NTSB)は調査1日目の状況を発表しました。

機体は、尾翼、機体、エンジンが5マイルにわたり散乱していることから、飛行中に機体が大破したとみられます。この事故の様子は通常のフライトと異なり、試験飛行であることから、スペースシップ2にカメラ6台が装備されていたほか、母船のホワイトナイトツーに3台、チェイス・プレーンの映像などが確認されています。スペースシップ2に搭載したカメラの映像が修復された状態かは1日目の調査時点では不明としています。NTSBではこの映像からの解析は、事故原因の分析では大きな役割を果たすとしています。

また、初日の調査では、スペースシップ2のテストパイロットの1人がNTSBの調査官に同行し、大破した機体の各箇所で、各部品の説明にあたりました。

なお、現場での調査は4日から7日ほどで、その後、各種調査、データ分析を行い、事故原因は1年程度、かかるものとしています。

NTSBではあくまで事故原因を調査することとしており、ヴァージン・ギャラクティックの試験飛行を止める権限はないとしています。

ヴァージン・グループのリチャード・ブランソン会長は、宇宙旅行の実現に向けたリスクは大きいものがあり、亡くなったテストパイロットに哀悼の意を示しています。さらに、「何が悪かったのか、きちんと追求しようとしている。安全性と性能を向上させ、前に進む方法を見つけだす」とも話し、宇宙旅行に向けた開発を引き続き行う意思を示しています。


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