MRJ、YS-11、零戦の展示で名古屋空港がフィールドミュージアムに!

MRJ、YS-11、零戦の展示で名古屋空港がフィールドミュージアムに!

ニュース画像 1枚目:試験飛行が終了したMRJが新施設に寄贈される
© FlyTeam
試験飛行が終了したMRJが新施設に寄贈される

愛知県は2015年5月15日、航空機をテーマにした施設を整備すると発表しました。県営名古屋空港を拠点に、三菱重工と三菱航空機が手がけるMRJの生産拠点があり、「学校教育や社会教育として人材育成の場、産業観光化をめざし、その中核となる施設」を整備します。

新たな施設は、エアポートウォーク名古屋の駐車場スペースに設けられます。この施設の中核は、MRJが試験飛行で使用したテスト機1機、航空自衛隊で使用していたYS-11、さらに零戦で、これを格納する建物を設けます。大きさは、幅約90メートル、奥行き約58メートル、高さ約20メートル、延べ床面積は約7,000平方メートルとします。想定では年間35万人程度が来場、オープン当初はその倍近い65万人と想定しています。

愛知県では、海外の事例として多くの航空ファンが訪れたことのあるボーイングのシアトル・エバレット工場、エアバスのトゥールーズ工場と、その周辺に設けられている博物館や関連施設、工場見学をお手本とし、フィールドミュージアムとしてファンから学ぶ施設として整備するとしています。

また、日本国内で見ることができるYS-11などの静態展示と異なり、生産拠点として「動き」のある施設になること差別化、特別な施設になるとの考えです。日本で航空機を身近に触れることができる唯一の地として、さらにかつてのYS-11生産拠点、三菱重工の零戦生産の歴史など、航空機テーマの施設を設ける場所として、MRJの初号機の引き渡し時だけでなく、長年に渡って集客できるとしています。

施設のオープンは、出来るだけ前倒しを図るとし、MRJ初号機の引き渡しに間に合わせたいとしていますが、2017年秋ごろになります。

この施設のオープンとあわせ、MRJの最終組立ラインを見学する見学コースなども実施される予定です。あわせて空港の管制塔などのツアー、三菱重工史料室での零戦やビジネスジェットの展示、宇宙航空研究開発機構(JAXA)施設をめぐるツアー、MRJが17機ほど工場で組立後の期待が並ぶ展望施設「航空館boon」、航空自衛隊小牧基地の見学ツアー、そして航空機の撮影スポットツアーなどとあわせ、航空産業を盛り上げる施設となります。

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