自衛隊・警察・消防・海保、災害対応で航空機を増強 Pi-SAR2も準備

自衛隊・警察・消防・海保、災害対応で航空機を増強 Pi-SAR2も準備

平成28年熊本地震で2016年4月17日(日)から、自衛隊、警察、消防は2万人規模に部隊を拡充し、救命・救出、支援活動を行います。被害が広範囲に及び、活動に機動性も求められており、4月16日(土)には海上保安厅MH977「まなづる」、MH912が南阿蘇村で救助活動と病院へ搬送、高知県航空隊へリが南阿蘇村で孤立避難者2名を救助するなど、航空機を活用した救援が行われています。

海上保安厅は船艇73隻、航空機7機、警察庁は災害派遣隊2,395名、のべ10機、消防厅は緊急消防援助隊1,933名と熊本県消防本部と消防団の8,000名超を投入しています。自衛隊は陸海空の統合任務部隊を編制し15,000人から25,000人態勢に拡大する予定で、航空機42機、このうちへリ32機と艦艇10隻を投入します。

ヘリコプターは孤立地域の救出に自衛隊機が投入されているほか、ドクターヘリ7機が稼働、各県から派遣されている消防ヘリにも新たに宮崎県の防災救急ヘリ「あおぞら」が熊本県に派遣されました。さらに東京都も新たにヘリコプターの派遣を決め、救助支援活動にあたります。

また、被災状況の正確な把握と今後の対応を検討するため、総務省は航空機搭載合成開ロレーダ(Pi-SAR2) による観測を準備しています。東日本大震災や御嶽山の災害時にも実施されており、天候や日射に関係なく、迅速に地表面の画像を提供できるもので、8,000メートルの高度から、30センチ程度の分解能画像をリアルタイムに提供できることから、災害状況の把握と復旧対策に役立てます。4月16日(土)現在、名古屋小牧空港で機材を搭載し、待機済みとなっており、これまで通りであればダイヤモンド・エア・サービスのガルフストリームIIを使用する見込みです。

なお、九州各地の空港は通常どおりの運用で、熊本空港は民間機は欠航していますが、救援業務などに従事する航空機は24時間体制で利用ができます。また、大分空港も救援業務に対応し、24時間利用となっています。

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