KC-46ペガサス、納入時期を延期 ブームやドローグの改修で

KC-46ペガサス、納入時期を延期 ブームやドローグの改修で

ニュース画像 1枚目:KC-46A、CDS
© Boeing / John D. Parker
KC-46A、CDS

アメリカ空軍は2016年5月27日(金)、KC-46ペガサスを2017年夏遅くから初秋ごろに配備すると発表しました。

アメリカ空軍は2017年春にオクラホマ州のアルタス空軍基地に配備し、正式に訓練を開始し、カンザス州のマッコーネル空軍基地をペガサスの主力基地として運用を開始する計画でした。この予定が遅れるもので、ブーム設計と胴体後部下面のCDS(Centerline Drogue System)、空中給油ポッドの承認で技術的な課題解決に時間がかかり、低率初期生産の納入が遅れたためとしています。

ただし、アメリカ空軍はKC-46開発について、ボーイングは問題へ早期に対処し、当初の目標を達成しており、プログラムとしてはこの問題は大きくないとの見方です。なお、アメリカ空軍は引き続きこの調達にあたり、技術的な挑戦がまだ多くあり、技術的に条件を満たすよう、開発プログラムを注視していくとしています。

KC-46Aはブーム方式とドローグ方式の給油を可能にするほか、ナビゲーションや通信機能の向上、メインデッキフロアへの貨物搭載、空中給油を受けるシステム、両翼下(WARP)ドローグ装置などの機能、装備が計画されています。

ボーイングもアメリカ空軍の発表を受け2016年5月27日(金)、給油ブームの問題を解決する追加の時間が得られたと発表しました。これにより、KC-46の納入は2017年3月から2017年8月となり、2018年1月までに18機を納入します。

他の生産については予定通りで、ボーイングは2017年8月までに18機の改修や認証を得ることが出来るとしています。この18機は、WARPの要求された能力は満たしていない状態ですが、2018年10月までに別途要求を満たすこととなります。

ボーイングは現在、5機で試験飛行を行い、7機が最終工程で製造中、8機が最終組立を行なっており、計20機を試験、製造中です。アメリカ空軍はKC-46Aを179機導入する計画を立てています。

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