ブリティッシュ・エアの機長、休日は100年前のヴィンテージ機をフライト

ブリティッシュ・エアの機長、休日は100年前のヴィンテージ機をフライト

ニュース画像 1枚目:スコット・バトラー機長
© British Airways
スコット・バトラー機長

ブリティッシュ・エアウェイズに所属するスコット・バトラー機長は、エンブラエルのERJ-170、ERJ-190で定期便を運航、その休日はビンテージ機のパイロットとして活躍しています。イギリス・ベッドフォード近郊のオールド・ワーデン・エアロドロームで2017年8月6日(日)、「エドワーディアン・ページェント シャトルワース 2017(Edwardian Pageant, Shuttleworth 2017)」が開催されますが、これを前にブリティッシュ・エアはバトラー機長を紹介しています。

バトラー機長は、ロンドン・シティ空港を発着する定期便でイギリスやヨーロッパの30都市にフライトしています。その休日は、貴重な航空機を保有するシャトルワース・コレクションの約50機のヴィンテージ機をフライトさせる、14名のディスプレイ・パイロットの一員となります。機長の初のソロフライトは今から27年前の15歳で、大学を卒業後にイギリス空軍に入隊し、18年間の任務中には様々な機種を操縦、中でもロッキードL-1011トライスターがお気に入りの1機と言います。

現在も操縦職、さらに軍での経歴と豊富な経験を積んでいるものの、バトラー機長がシャトルワース・コレクションに参加した際、1年間は担当が地上任務のみでした。その後、訓練プログラムに進みますが特定機種のみの飛行に限られていました。これは、エアショーに参加するヴィンテージ機は、曲技やアクロバット飛行ではなく、美しいビンテージ機が主役で、その披露が目的であり、操縦技量を披露するものでは無いためと紹介されています。

「シャトルワース・コレクション」は、レース・パイロットとして活躍したリチャード・シャトルワースが引退後に歴史的な機体に興味を持ち、廃棄された機体を集め、復元したことが始まりです。シャトルワースの早過ぎる死後、母親が1944年にその財産を科学と航空機訓練を目的としたチャリティ・トラストとして運営し、現在では一般向けにワークショップ、レストラン、イベントの地上展示などで貢献、イギリスでのエアショーにも参加しています。

こうした歴史もあり、バトラー機長はシャトルワース・コレクションの一員として加わることは夢で、現在はパイロットとして参加できることを大変うれしく思うとコメントしています。また、このコレクションで最も古い機体、1912年製のブラックバーンで「いつか飛ぶことを切望しています」とも意欲を示しています。ちなみに現在は、ブリティッシュ・エアウェイズのテレビ広告のためにAT&Tのカラーに塗装されたデ・ハビランドDH.51「ミス・ケニア」をフライトしているほか、デソーターMk.II、DH.82タイガー・モスも操縦しています。

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