飛行船「新スーパードライ号」が、2022年3月末から5月末までの予定で全国各地を飛行しています。この「新スーパードライ号」は、1987年に飛行した「スーパードライ号」の復活です。新旧スーパードライ号以外にも、日本の空をさまざまなデザインの飛行船が飛び、企業のPRを担っていました。今回は、「新スーパードライ号」以前に飛行したさまざまなデザインをピックアップしました。
■メットライフ生命「スヌーピーJ号」ハート・デザイン (2015〜2016年)
現在、「新スーパードライ号」として見ることができる飛行船の機体記号(レジ)は「N620LG」です。この同じ飛行船はかつて、メットライフ生命がキャラクター契約していたスヌーピーを描いたデザインで飛ばしていました。
■メットライフ・アリコ「スヌーピーJ号」帽子・デザイン (2011〜2016年)
メットライフ生命「スヌーピーJ号」は、2016年に終了する以前、別の機体記号(レジ)「N614LG」で「スヌーピー 帽子」のデザインで運航されていました。
■ニッセン「スマイル」号 (2007〜2009年)
通信販売「ニッセン」の飛行船で、デザインされている「nissen,」の「n,」ロゴは2022年現在も同じです。
■ニッセン「チョッピー」号 (2004〜2006年)
通信販売「ニッセン」の飛行船で、ウェブサイトのURLを記しています。振り返ると、オンライン販売が盛り上がってきたことを思い出させるデザインですね。
■グッド・イヤー「スピリット・オブ・ジャパン」号 (2003年)
タイヤ製造メーカー「グッド・イヤー」の飛行船。タイヤメーカーとして有名で、現在もこのロゴはカーショップなどで見かける方も多いでしょう。
■Yokoso Japan / BMW号 (2004〜2010年)
訪日旅行の促進「ビジット・ジャパン・キャンペーン」で「Yokoso Japan」をデザイン。さらにドイツから輸送され「日本におけるドイツ年」にあわせ、スポンサーのBMWもデザインされた飛行船です。飛行船に詳しい方は、これを見て「日本飛行船」という会社を思い起こすことでしょう。今回紹介した以外にもdocomo、ダイワハウスなどのデザインで飛行しています。
■JALデザインの飛行船も (1984〜1996年)
かつてJALグループの企業「日本飛行船事業」も飛行船を運航していました。JALデザインを施した飛行船も全国を飛んでいました。ホンダエアポートを拠点にしていたため、飛行機と飛行船のコラボレーションを見る機会もありました。
飛行船は、ラグビーボールの様な楕円形の膨らみの中に空気より軽いヘリウムを充填し、浮力としています。「新スーパードライ号」はアメリカからの輸送に船舶が使用されました。神戸空港の格納庫で組み立てられ、2〜3カ月以上の長期間に渡って飛行します。離着陸は、空港のような滑走路は必要ないものの、その大きさから広い敷地が必要です。今回の飛行船は全国を巡る際、九州で佐賀空港に隣接する敷地、関東では利根川沿いの野田市スポーツ公園で係留されています。発表されている係留地以外にも、中部・北陸地方を巡る際は、お住まいの近くの広い場所に係留されるかもしれません。
いかがでしたか?大空をゆったりと進む飛行船は、空を見上げ、その様子をじっくりと見ることができます。空を見上げると気分も高まりますが、「新スーパードライ号」をきっかけに、再び日本の空をさまざまなデザインの飛行船に飛んでもらいたいですね。