軍用機でも持続可能な航空燃料、エアバスA400Mで初の試験飛行

軍用機でも持続可能な航空燃料、エアバスA400Mで初の試験飛行

ニュース画像 1枚目:A400MにSAF搭載
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A400MにSAF搭載

エアバスの防衛宇宙部門は2022年7月、スペイン・セビリアで持続可能な航空燃料(SAF)を搭載した初めての試験飛行をエアバスA400Mの「EC-404(機体記号)」で実施しました。搭載するユーロプロップ・インターナショナルTP400エンジン4基のうち2番エンジン1基に29%のSAFを搭載し、飛行しました。民間機でSAFを利用する試験飛行が世界各地で実施されていますが、軍用機でもクリーンな燃料を使用する動きが一歩進みます。

使用したSAFは、油、野菜、脂肪の残留物から精製され、香りや硫黄を含まないHEFAと呼ばれるものでした。民間機のSAFフライトと同じように、エンジンのシステムを変更する必要はなく、技術的な制限もありません。試験飛行では、エンジンに燃料を供給するシステムの動作分析やデータ収集が実施されました。今後、A400Mでは50%SAFによる飛行を経て、100%SAFを目指します。

ニュース画像 1枚目:SAFで飛行するA400M
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SAFで飛行するA400M

A400Mは現在、8カ国に計100機以上が配備されています。50%または100%SAFで飛行認証を取得できると、軍用航空機での脱炭素化も進むことになります。さらに、エアバスはA400Mだけでなく、C295輸送機やA330多目的空中給油機によるSAFを使った飛行試験を計画しています。

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