広島空港、5月4日にもILS CAT Iの運用再開 CAT III本格復旧は年内に

広島空港、5月4日にもILS CAT Iの運用再開 CAT III本格復旧は年内に

航空局は早ければ2015年5月4日から、計器着陸装置(ILS)「カテゴリ-I」の運用再開すると発表しました。広島空港のILSは、アシアナ航空のA320の着陸失敗により破損し、4月14日から運用を停止していましたが、仮設機材による仮復旧作業が完了することに伴い、「カテゴリ-I」を再開します。

カテゴリーIは、決心高が200フィート以上、滑走路視距離(RVR)は550メートル(1800フィート)以上、または視程800メートル以上です。今回の仮復旧により、滑走路10は現在のRVR1,600メートル以上から、550メートル以上となります。

なお、運用再開を前に、航空局の飛行検査機を使用し性能確認を行います。このため、天候状況により開始時期が延期される可能性もあるとしています。

広島空港では2008年6月にCAT IIIaの運用を開始、翌年の2009年6月にはCAT IIIbの運用を開始しています。このCAT IIIの本格復旧について、航空局では鋭意進めているとしており、2015年内に運用を再開できる見通しとしています。

CAT IIIaはRVR220メートル以上で、CAT Iの550メートルの視程で対応できる時間帯は毎正時ベースで2012年度が99.1%、2011年度が98.6%、2010年度が98.6%となっており、月別では2月から8月は220メートルから550メートルの視程が1%から2%の割合となっています。

同空港では気象要因の欠航、ダイバート、出発空港へのリターン便は、CAT III運用前の2006年度は計49件、2007年度は38件、CAT III前の2008年度は13件でした。CAT III後の2009年度は13件、2010年度は12件、2011年度は15件、2012年度は11件となっています。

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