アメリカ航空宇宙局(NASA)は、ecoDemonstrator 757を使用して実施した新しい主翼コーティングのテストを終了しました。昆虫などが主翼と衝突し、残留物になると航空機の消費燃料を増やすことから、非粘着質のコーティング剤をテストしていました。
期間中、右主翼に5種類のコーティングを使い、15回のフライトを予定通りに行いました。そのフライト後にはNASAの科学者やボーイングのスタッフが右主翼の残留物を数え、そのコーティング剤の性能の評価を行いました。
テストを行ったコーティング剤5種類の1つは、初期データであるものの残留物が約40%減少するという結果を示しました。NASAはこうした結果を受け、今回のテストフライトを通じ、機体に付着する残留物を減少させ、燃費改善に向けて前進するようさらに研究に取り組むとしています。
NASAは今回の一連のテストフライト前に、昆虫が機体と衝突する際、血液が粘着性を高める化学作用を起こしていることを受け、コーティング剤を開発しました。当初は200以上の化学物質を使用し、風洞実験を通じて絞り込みを行いました。さらに、NASAが保有する航空機でテストを行い、今回のecoDemonstratorで実施する5つのコーティング剤が選びました。