みずなぎの西之島観測、噴気活動は縮小 砂浜の増加で面積が増加

みずなぎの西之島観測、噴気活動は縮小 砂浜の増加で面積が増加

ニュース画像 1枚目:西之島空中写真 (6月7日撮影)
© 海上保安庁
西之島空中写真 (6月7日撮影)

海上保安庁は西之島付近の火山活動について2016年6月7日(火)、羽田航空基地所属MA722の「みずなぎ」で観測を実施、その状況を発表しました。火口から青紫色を帯びた火山ガスが放出されていましたが、地表で新たな溶岩流の流出は確認できませんでした。

西之島の地表は、温度の高い領域が点在し、3月、4月、5月の観測とほとんど変化はありません。西之島の北西側から東側の海岸沿いに、青白色の変色水域が幅約100メートルから200メートルで分布していました。

観測に同乗した東京工業大学火山流体研究センターの野上健治教授は火山ガスの放出が続き、噴気温度は高いと見ていますが、5月の観測に比べてその量は減り、噴気活動は縮小しているとし、活動は静穏な状態が継続しているとの考えを示しています。

なお、海上保安庁では火山活動は静穏な状態にあるものの、突発的な噴火活動の可能性は否定できないとし、火口から半径0.9海里、およそ1.5キロメートルの範囲は船舶へ航行警報による警戒を呼びかけています。

今回の観測で計測した陸地の形状は、暫定値で東西、南北ともに約1,900メートルと3月の観測時から同様ですが、面積は約2.68平方キロメートルと5月調査時の2.65平方キロメートルより砂浜の増加による面積の増加があったとしています。

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