北朝鮮による2016年9月9日(金)の核実験を受け、政府が情報収集活動を行っていますが、このうち、航空自衛隊のT-4、3機が百里、三沢、築城基地から順次、高空の大気浮遊じんの採取・測定を目的に飛行しています。9月9日11時前後に離陸した後、放射能じん収集、希ガス収集活動を行っています。
この活動では日本原子力研究開発機構が、放射性物質のヨウ素131(I-131)、キセノン133(Xe-133)、セシウム137(Cs-137)について放出場所、期間を仮定計算条件に基づきWSPEEDI-Ⅱでの放射能拡散の予測結果を防衛省に提供しています。
T-4はこれらの情報を基に、9月10日(土)午前は日本海の北部、中部、西部の3エリアと9月9日(金)とほぼ同様の日本海で北部、中部、西部の3エリアの高度2キロメートルで観測飛行を実施しています。また、9月11日(日)午前には太平洋側の北部、日本海の北部、西部に場所を変更し、いずれも高度2キロで実施しています。測定時間は28,800秒と計8時間を行い、いずれの場所でも人工放射性核種は検出されていません。