JAXA、乱気流事故防止技術の実証でガルフストリームIIを使用

JAXA、乱気流事故防止技術の実証でガルフストリームIIを使用

ニュース画像 1枚目:Safe Avio 第1回飛行試験の概要
© JAXA
Safe Avio 第1回飛行試験の概要

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2017年1月26日(木)、第53回航空科学技術委員会の中で、乱気流事故防止機体技術の開発を目的とした「Safe Avioプロジェクト」第1回飛行試験結果の報告を行いました。

「Safe Avioプロジェクト」は、これまで検知が不可能だった晴天乱気流を検知できる、航空機搭載用のドップラーライダーを開発し、パイロットへ乱気流情報を提供する「乱気流事故防止システム」の飛行実証を行うものです。検知した乱気流情報と航空機の自動姿勢制御装置を組み合わせ、乱気流による急な機体の揺れを抑える「機体動揺低減技術」の開発を目指しています。

同プロジェクト第1回飛行試験は、2016年12月17日(土)、12月19日(月)、12月20日(火)の3日間実施されたものです。ダイヤモンド・エア・サービスのガルフストリーム II、機体番号(レジ)「JA8431」に乱気流検知装置を搭載、能登半島沖の空域で近距離観測性能と気流ベクトル推定精度の確認を行いました。いずれの飛行においても「JA8431」は県営名古屋空港から発着しています。

JAXAは今回の試験により、目的の通り近距離観測機能を実証できたとしており、現在、2017年1月14日(土)から2月15日(水)までの日程で第2回飛行試験が実施されています。第2回の試験では第1回と同じく「JA8431」が使用され、県営名古屋空港と南紀白浜空港から発着を行う予定です。

なお、JAXAは今後、大型機への適用とその飛行実証も実施するとしています。

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