土佐清水沖でのF/A-18ホーネット墜落、原因は特定できず 防衛省が説明

土佐清水沖でのF/A-18ホーネット墜落、原因は特定できず 防衛省が説明

ニュース画像 1枚目:岩国所属のF/A-18
© U.S. Marine Corps photo by Cpl. Nicole Zurbrugg/Released
岩国所属のF/A-18

中国四国防衛局は2017年8月1日(火)、山口県に対し、2016年12月7日(水)に高知県土佐清水沖の南東約111キロメートル付近で発生したアメリカ海兵隊岩国航空基地所属のF/A-18ホーネット1機の墜落事故について、アメリカ政府の報告書内容を説明しました。この事故では乗務していたパイロット1名が死亡、民間人などに被害はありませんでした。

報告書によると、詳細な調査を行ったものの事故原因は特定できませんでした。事故機に搭乗していたパイロットは、訓練前は心身ともに健全、事故機もフライト前まで十分に機能しており、機械的な不具合や機体の性能発揮に影響を及ぼす問題はありませんでした。また、天候も事故発生の原因ではなかったと見られています。

事故原因の特定に至らなかったものの、アメリカ軍は墜落事故を受け、再発防止策として日本に駐留するF/A-18ホーネット全機を対象に、整備マニュアルに基づいた機体構造、エンジンなど飛行安全上の重要箇所を安全点検したほか、搭乗員全員に対し手順と安全確認の理解度を再確認し、安全意識を再徹底する集合教育を実施しました。また、飛行訓練時に発生する緊急事態についての経験について、最適な手順をパイロットや搭乗員たちが経験談や教訓を共有するなども実施しています。

説明を受け、山口県は2016年に相次いで発生した事故を受け、機体の安全点検やパイロット、地上整備員への安全教育の徹底、住民の安全を最優先とした安全対策に努め、実効性ある再発防止策ととるよう口頭要請しています。

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