JL632便の離陸後引き返し、200飛行サイクル毎の内視鏡検査を追加

JL632便の離陸後引き返し、200飛行サイクル毎の内視鏡検査を追加

ニュース画像 1枚目:JAL イメージ
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日本航空(JAL)は、2018年5月24日(木)に熊本発羽田行きJL632便が左エンジンのトラブルで熊本空港へ引き返した事態の発生に関し、再発防止策と落下物への対応を進めています。

再発防止策として5月30日(水)朝までに、JAL保有の767の35機、当該エンジンを除く全69台のエンジンの高圧タービン・ブレードの内視鏡による緊急検査を完了し、不具合がないことを確認しました。5月28日(月)には、別の機体の右エンジンで、今回の緊急点検の対象ではない部位に不具合が発見され、当該エンジンを交換しています。

さらに、エンジン運転データの監視を強化し、整備士によるエンジン排気口の点検も実施しています。特に767は、従来の400飛行サイクルごとに実施する燃焼室と高圧タービン部の内視鏡による定例検査に加え、200飛行サイクルごとに高圧タービン1段目と2段目の動翼への内視鏡検査を設定し、順次、検査を実施します。

落下物への対応では、5月30日現在で専用の問い合わせ窓口に50件の問い合わせがあり、個別に対応しています。すでに5月25日(金)から、インシデントが発生した熊本にスタッフを派遣し、問い合わせのあった方を個別に訪問し、車両、家屋、施設の被害状況を確認しています。

屋根は15件、ソーラーパネルは4件で、これについては重機を用いた状況の確認を進めています。車両14件と窓ガラス1件は、修理対応をしており、その他19件のうち10件は落下物なしを確認、残る9件は引き続き確認を進めています。

なお、運輸安全委員会は高圧タービンの2段目動翼とその下流の低圧タービンが損傷していたと明らかにしています。JL632便は機体記号(レジ)「JA8980」で運航しており、エンジンはGEのCF6-80エンジンを搭載しています。

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