クイーン・エリザベス空母打撃群を支えるイギリス空軍A330ボイジャー

クイーン・エリザベス空母打撃群を支えるイギリス空軍A330ボイジャー

ニュース画像 1枚目:RAF ボイジャー
© RAF
RAF ボイジャー

空母「クイーン・エリザベス(R08)」は2021年8月6日(金)、アメリカ海軍基地のあるグアムに寄港しました。クイーン・エリザベス空母打撃群(CSG21)を構成する艦艇のうち、イギリス海軍の23型フリゲート「リッチモンド(HMS Richmond:F239)」は8月7日(土)、在日アメリカ軍佐世保海軍施設に寄港。CSG21に帯同しているイギリス海軍のアスチュート級原子力潜水艦が、8月11日(水)に韓国・釜山港に入港した模様です。この原潜は「アートフル(S121)」とみられます。

これらの艦隊、空母に艦載する飛行隊をイギリス空軍(RAF)のA330マルチロール・タンカー・トランスポート(MRTT)「ボイジャー」が輸送支援しています。ボイジャーは、拠点のブライズ・ノートン空軍基地から、8月9日(月)に「ZZ335」がアンカレジを、8月11日(水)に「ZZ338」がポートランドを経由し、それぞれグアムのアンダーセン空軍基地に飛行しています。グアムには、さまざまな物資を輸送したとみられます。

ニュース画像 1枚目:RAF ボイジャー コクピット
© RAF
RAF ボイジャー コクピット

RAFボイジャーは現在、10機運用されています。ビッカースVC10の更新機として、2012年4月から飛行を開始した多用途空中給油/輸送機(MRTT)で、10機のうち1機はユニオンジャック塗装が施された「ZZ336」で、主に首相など政府高官の移動向けのいわゆる政府専用機として運航されています。

イギリス民間企業のエア・タンカーがRAFと契約し、A330 MRTTを14機供給。エア・タンカーとRAFの契約には、空中給油機として必要としない場合はA330 MRTTをエア・タンカーがリースできる契約条項があり、現在4機が民間機として運用されています。

ニュース画像 2枚目:横田基地に飛来したRAF A330ボイジャー (マリオ先輩さん撮影)
© FlyTeam マリオ先輩さん
横田基地に飛来したRAF A330ボイジャー (マリオ先輩さん撮影)

今後、CSG21の旗艦の「クイーン・エリザベス」が海上自衛隊、アメリカ海軍などとの演習、在日アメリカ軍横須賀海軍施設への入港もが予定されています。こうした際には、日本にもRAFボイジャーが飛来するかもしれません。

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