チベット航空TV9833便、離陸時に滑走路逸脱 事故機は天津工場製造

チベット航空TV9833便、離陸時に滑走路逸脱 事故機は天津工場製造

ニュース画像 1枚目:事故機と同じチベット航空 エアバスA319型
© AIRBUS
事故機と同じチベット航空 エアバスA319型

チベット航空のエアバスA319型の機体記号(レジ)「B-6425」、重慶発ニンティ着のTV9833便が2022年5月12日(木)、離陸時に滑走路から逸脱する事故が発生しました。現地での報道によると、事故後に機体で火災が発生し、40名以上が負傷したと伝えられています。この便には、乗務員9名、乗客113名、計121名が搭乗していました。事故後、機体の前脚や左側に大きな炎が上がっていることが確認されます。

TV9833便を運航していた「B-6425」は、エアバスの天津最終組立工場(FALC)で製造された機体です。天津FALCで完成されたA319初号機でもあります。初飛行は2012年11月13日、同年11月中にチベット航空に納入された、機齢10年目になります。機内は、ビジネス8席、エコノミー120席、計128席の仕様です。CFMインターナショナルのCFM56-5Bエンジンを搭載しています。

チベット航空のA319は、高地のラサを拠点とするため、航法精度要件指定(RNP-AR)承認を取得した衛星通信システムを搭載し、山岳地帯など高地の滑走路でも正確に飛行することができる仕様となっています。

チベット航空は2011年7月に発足した中国国際航空グループの1社で、ラサを拠点に運航しています。ラサのクンガ空港は、標高1万2,000フィートにある世界で最も高地にある空港のひとつで、運用するA319は高地運用に適した装備が施されています。

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