2023年7月28日、航空自衛隊(空自)とフランス航空宇宙軍(仏空軍)のラファール戦闘機などが、埼玉県の入間基地を拠点に、所沢航空記念公園上空で航過飛行を行いました。
航過飛行は、26日から新田原基地(宮崎県児湯郡)で行っていた日仏共同訓練の一環で実施されたものです。ラファール戦闘機が日本に飛来するのは、今回が初です。
空自が18日に発表したリリースでは、同訓練の実施場所に「新田原基地及び同基地周辺空域並びに関東周辺空域」と記載されていたため、「関東周辺でもラファールを目にすることができるのか?」と注目を集めていました。
その後、“関東周辺での飛行”について、追加の発表はありませんでしたが、航空情報センター(AISセンター) によってノータム(NOTAM)が発布されていたことで、所沢上空での飛行が確実に。当日は、所沢航空記念公園周辺に多くの航空ファンが集まりました。
航過飛行に参加した機体は、仏空軍のラファール戦闘機2機、A400M輸送機1機、空自のF-15J戦闘機2機、F-2戦闘機2機、C-2輸送機1機です。飛行時間は10時45分から11時30分の間。
猛暑の中、集まった人々の前にまず登場したのは、空自のC-2輸送機でした。次いで仏空軍のA400M輸送機、戦闘機は空自のF-2が先陣を切ると、仏空軍のラファール2機が現れました。ラストは空自のF-15戦闘機2機です。うち1機は、今回の共同訓練のために日仏両国の国旗をデザインしたスぺマ塗装を施した856号機「機体記号: 52-8856」でした。
“日本の航空発祥の地”として知られてる所沢航空記念公園は、1919年に来日したフランス航空教育団が技術を伝えた、ゆかりの地でもあります。今回の航過飛行はこうした背景で実施されたものと見られています。
今回の日仏共同訓練の様子は、防衛省航空自衛隊の公式Twitterによって動画などで公開されています。また、訓練に合わせて、フランスのミル参謀長が来日。内倉浩昭航空幕僚長と会談を行い、訓練を視察しました。空自は、「引き続き共同訓練などの機会を活用し、 防衛協力・交流を積極的に実施していく」とコメントしています。
7月26日から28日の間、 #空自は #仏航空宇宙軍の戦闘機等と #共同訓練 を実施しました。また、訓練に合わせて、ミル仏参謀長が来日され、 #内倉空幕長 と会談等を行い、訓練を視察されました。空自は、引き続き共同訓練等の機会を活用して #防衛協力 ・交流を積極的に推進してまいります。 pic.twitter.com/iOV3Th694p
— 防衛省 航空自衛隊 (@JASDF_PAO) July 30, 2023