大阪航空局、オリエンタルエアブリッジに業務改善勧告と警告

大阪航空局、オリエンタルエアブリッジに業務改善勧告と警告

大阪航空局は2019年7月5日(金)、オリエンタルエアブリッジ(ORC)に業務改善勧告、同社の安全統括管理者に対し警告を発出しました。ORCはDHC-8-200の機体記号(レジ)「JA801B」の整備を巡り、エンジンの不適切な整備と整備規程に基づかないエンジン交換を実施し、飛行させました。

航空局は6月20日(木)以降に立入検査などを実施し、整備規程に従わない業務は航空法第119条第2号に該当すると判断しました。確認された事象は航空の安全に影響を及ぼす違反行為で、自ら問題点を調査し原因を究明し、適切に再発防止策を講じる安全管理システムが十分に機能せず、現在の安全推進・整備体制は継続的な安全性が確保されないおそれがあり、業務改善勧告と安全統括管理者への警告となりました。

「JA801B」は、6月7日(金)の飛行後点検時、前日からの申し送りで左側エンジンに取り付く交流発電機のオイル漏れを確認したものの、整備規程に基づく作業がされず、オイルが漏れ出るエンジン・ギアボックスの排出管出口をキャップで塞ぎ、6月13日(木)に交換するまで飛行させました。

また、6月13日(木)に交換した発電機は要修理品として機体から取り卸されたエンジンで整備規定に基づかない作業でした。この旨は、ORCから大阪航空局に報告があり、立ち入り調査となりました。この際に、整備担当者が欠航の連続発生で社内での圧力を感じていたこと、整備部長が関連法令、会社規定や基準、手順の遵守を継続的に管理することが具体的に実施されていないことが認められ、要修理品への交換の重大な事態との認識も薄かったと指摘されています。

このため、安全意識の再徹底とコンプライアンス教育の実施、安全管理体制の再構築を実施し、安全統括管理者や部門長が現場を的確に把握、情報の共有、整備規定に基づく適切な業務の実施について対応するよう航空局は指導しており、8月5日(月)までの文書提出を求めています。

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