国土交通省航空局は2020年3月29日(日)の夏スケジュール開始に合わせ、国際線発着枠の増枠の国別配分を決定しました。増枠は1日あたり50便分で、本邦航空会社と相手国の航空会社に均等配分します。
国別の配分は、訪日外国人旅行者の受入拡大、国際競争力の強化を図る観点から、決定されています。これにより、最大の配分枠は本邦、相手国を含め、アメリカが24便分で最も多く、中国が8便、ロシアとオーストラリアが4便ずつ、インド、イタリア、トルコ、フィンランド、スカンジナビアがそれぞれ2便ずつとなります。
このうち、中国は羽田発着枠配分に加え、成田、北京、上海についてこれまでの輸送力制限を大幅に緩和することが確認されています。さらにアメリカと中国以外の7カ国・地域は初めて昼間時間帯を割り当て、羽田発着の新路線の就航が期待されます。
インドは、昼間だけでなく深夜早朝枠1便分ずつを両国企業にそれぞれ配分します。スカンジナビアは、デンマーク、スウェーデン、ノルウェーの3カ国で1便分の配分です。
これを受け、航空局は国際線を運航する全日空(ANA)と日本航空(JAL)に配分を決定しています。アメリカは6便、中国は2便、ロシアとオーストラリアが1便ずつをANAとJALが分け合い、インドは昼間と深夜早朝を合わせてそれぞれ1便ずつです。このほか、ANAにはイタリア、トルコ、スカンジナビア、JALにはフィンランドを割り当てています。これは提携関係にある現地の航空会社とコードシェアの実施による、訪日外国人旅行者の誘客を図る観点も考慮されています。
■本邦航空会社への配分と相手国への配分 アメリカ:ANA 6便 / JAL 6便 / 相手国 12便 中国:ANA 2便 / JAL 2便 / 相手国 4便 ロシア:ANA 1便 / JAL 1便 / 相手国 2便 オーストラリア:ANA 1便 / JAL 1便 / 相手国 2便 インド:ANA 1便 / JAL 1便 / 相手国 2便 イタリア:ANA 1便 / JAL なし / 相手国 1便 トルコ:ANA 1便 / JAL なし / 相手国 1便 フィンランド:ANA なし / JAL 1便 / 相手国 1便 スカンジナビア:ANA 1便 / JAL なし / 相手国 1便