日本製紙グループの日本製紙パピリアは2020年2月7日(金)、アメリカに本社を置く化学メーカー「デュポン」の100%子会社、デュポン・スペシャルティ・プロダクツと共同で、「デュポン日本製紙パピリア(DPNP)」を設立、航空機部材として使用される「ノーメックス紙」の生産で合意したと発表しました。
「ノーメックス紙」は、優れた電気絶縁性や耐薬品性、機械特性と、素材本来の難燃性を備えています。航空機の内外装の構造材で、「ノーメックス紙」の軽く強度の高い板状の素材「ハニカム」が重要な役割を果たしています。自動車の電動化でも、電気駆動モーターを搭載した電動自動車を支える重要な技術とされています。
DPNPは、日本製紙の北海道工場勇払事業所の敷地と建物を一部利用し、2021年度中の営業運転開始を予定しています。この事業所は1月に製紙事業から撤退し、在籍していた従業員のうち100名程度が、DPNPに配置転換されています。
日本製紙グループは、DPNPが開始する事業について、勇払事業所の土地と設備や紙加工の技術とノウハウを持つ人材の活用により、市場の成長が見込める分野への事業構造の転換につながると説明しています。