エアバス・ミリタリが開発中の輸送機A400Mのエンジンに問題が発生し、2012年中を目指していたフランス空軍への初納入が、2013年に延期される見込みと、ブルームバーグが2012年7月5日付けニュースで報じています。
「1基のエンジンのギアボックスから金属片が発見され、まだ原因が特定されていない」とエアバス・ミリタリーの広報担当者が述べています。これにより欧州航空安全庁(EASA)の型式証明取得に必要なテストを中断しています。
7月9日から開催されるファンボロー・エアショーで、エアバスはA400Mで連日のデモフライトを予定していましたが、地上展示にとどまりそうです。ギアボックスの問題でフライトできないのは、初日にフライトしただけだった昨年のパリショーに引き続き2年連続の事態です。
A400M計画は開発遅延と予算超過、とくに西側最大の出力となる新開発のユーロプロップTP400D-6ターボプロップエンジンの開発に難航しており、何度か計画の危機が伝えられています。