アメリカ連邦航空局(FAA)はボーイングに対し、1357万ドル、日本円でおよそ10億7500万円の罰金を提案しています。これはトランスワールド航空800便の墜落の原因とされる燃料タンク爆発などにつながる要因を防止する施策の提出期限を守らなかったとしています。この罰金額はFAAがこれまで提示した罰金額で史上2番目に高額で、FAAはこの安全施策がいかに重要であるかを強調しています。
エアバスはこの提出期限の2010年12月27日を遵守。一方、ボーイングは747については301日、757については406日遅れての提出となりました。FAA代理局長の声明で「この事態は深刻だ」と罰金額の大きさを説明しています。現在は生産されていない型式ではあるものの、当時のデルタ航空、ユナイテッド航空、コンチネンタル航空の運航する383機への影響が及んだとしています。
FAAは航空機の改修を各航空会社に求めており、こちらは2014年の期限。ただし、USエアラインはFAAに対してその期限を延長するよう要望しましたが、却下。ただし、FAAでは保有機の半数以上にのぼるため、個別に期限を検討するとしています。
ちなみに史上最高額の罰金は2420万ドルでアメリカン航空に対してのもの。これは2年前のことで、まだアメリカン航空は破産法を申請したりとFAAは罰金額の調整を進めています。