ボーイングはPIP(Performance Improvement Package)搭載の初号機がデリバリーされ1年が経過、その性能について導入した各社と評価を行っています。PIPは性能向上用パッケージで、空気力学、エンジン性能の向上と組み合わせることで、現行の次世代737型の燃料消費率が2%向上することが期待されています。
ボーイングではその日本航空(JAL)で実際に2%向上が実現できていることが確認できているとしています。また、中東の格安航空会社(LCC)のフライドバイではPIP非搭載機と比べ1.6%の向上が図られているそう。
このPIPプログラムでは日々の改良を加えており、これまでに衝突防止灯、流線型のスラット、スポイラ―トレーリング・エッジ、主脚部位の空気の流れをスムーズにする脚格納室フェアリング、CFMエンジンの改良などを導入、2013年中頃には新しいデザインの空調システムの排気口を採用します。
ボーイングでは、PIP搭載の次世代737型は、現在まで420機以上をデリバリー、1機あたり年間12万ドル以上の経費削減、二酸化炭素排出量の削減につながっているとしています。
このPIPはボーイングはオプション料なく実施しているとしています。エアバスとの競争が激しい単通路機で、原油価格が高止まりしているなかで、こうしたプログラムがベストセラーを支える要因の1つなのかもしれません。