エバー航空は2022年3月14日(月)、保有するボーイング777-300ER旅客機を貨物機に改修すると発表しました。1機あたり改修費用は4,000万米ドル(47億円)で、3機分の総額は1億2,000万ドル未満です。改修作業は、イスラエル・エアロスペース・インダストリーズ(IAI)が手がける予定です。
エバー航空は2005年から、777-300ER旅客機を導入し、これまでに計36機を運航しています。初期に導入した2機はすでに退役させており、2022年3月現在は34機を保有しています。この34機の平均機齢は10年未満で、もっとも古い機体は2006年に導入した「B-16703」で16年目です。このほか、貨物専用機としてボーイングが製造した777-200LRをベースとした777Fを8機保有しています。平均機齢は3年未満と比較的、新しい機材を揃えています。
IAIは、777-300ER旅客機から貨物専用機への改修プロジェクトをエアキャップ(プロジェクト開始はGECAS)と共同で進めています。777-300ERSF「ビッグツイン」として、追加型式証明書(STC)の取得を目指しています。
旅客機から貨物専用機に改修では、機体左側の胴体に新たな貨物専用ドアの設置、機体に設置されている旅客用フロア交換と耐重性の強化、貨物ドア開口部近くの胴体部の補強、安全性・利便性を考慮した電気システムの変更など、機体にも構造変更を加えます。