イラン革命防衛隊は2012年12月4日に、イラン領空に侵入したアメリカ軍の無人偵察機スキャンイーグルを捕獲したと発表しました。しかし同日、中東地域で同機を運用しているアメリカ海軍は、その事実はないと否定しました。ロイターほか外電が伝えています。
スキャンイーグルはボーイングの子会社のINSITU社の製品で、翼幅3.11メートル、全長1.37メートル、最大離陸重量20キロ、1.9馬力の2ストロークエンジンを動力とする無人機というよりは大きなラジコン機といったイメージの機体です。しかし、慣性航法とGPSを使いプログラムされた飛行を最大24時間以上可能で、搭載カメラで撮影した映像を約100キロ離れた地点に電送することができる本格的なものです。アメリカ軍ではスキャンイーグルを2004年から使用しています。
イランでは核兵器を開発しているとの疑惑が高まり、アメリカが監視態勢を強化してしています。イラン政府はこれまでも何度か無人機侵入に対して警告を発してきました。昨年12月にはアメリカ軍のRQ-170センチネル・ステルス無人偵察機を撃墜することに成功しています。