国土交通省航空局は三菱重工業の航空機に使うチタン部品の製造過程で、不正を指摘した内部告発を受けて、「海外当局と緊密に連携をとりつつ、必要な措置を講じていく」とコメントを発表した。
対象の部品を搭載した航空機は旅客機のB787型、B777型、B767型、A380型、A330型、民間用双発ヘリコプターのMH-2000型、防衛省向けの航空機、ロケットなど。部品は貨物室ドアヒンジ、点検用主翼パネルなどに利用している約1600種類にのぼる。
内部告発を受けて、三菱重工が名古屋航空宇宙システム製作所大江工場を対象に調査。2006年4月から2010年3月ごろの約4年間、部品表面に生じる微少な亀裂などを検出する浸透探傷検査工程の前処理作業で正しく行われていなかったことが判明したという。
三菱重工は発表で、「社内試験結果から、10秒程度の短時間でも、ほぼ100パーセント検出される」ため、「飛行安全に影響を与えるものではない」とコメントしている。