エア・インディア、スターアライアンス加盟は6月承認 そのメリットは?

エア・インディア、スターアライアンス加盟は6月承認 そのメリットは?

エア・インディアはスターアライアンスへの加盟に向け、再び動きだしています。スターアライアンスは2013年12月、エア・インディアの加盟に向けた手続きを再開することを全会一致で決定しました。スターアライアンスへの参加は2014年6月にも承認され、7月には正式加盟する見込みです。OAGでは、近く発表されるエア・インディアの重要性を分析しています。

インドは12億の人口を抱え、年5%の経済成長が予測されている市場ながら、国際的な航空会社が市場に浸透するに至っていない状況だとしています。最近は、格安航空会社(LCC)のエア・アジアの運航開始、エティハド航空がジェットエアウェイズへの出資、シンガポール航空とタタの共同事業などインド以外の資本による航空会社の参入もありますが、はじまったばかりです。

■国際線

OAGによると2014年6月、エア・インディアとスターアライアンスの航空会社は、インドの国際線供給量で28%を提供しています。エア・インディアの国際線は現在、33地点に運航しており、座席の割合は中東が54%、ヨーロッパが12%です。

このうち、トルコ航空はエア・インディアが接続するとヨーロッパ、北アフリカ、サハラ以南のアフリカへアクセスを提供できる航空会社としています。これにより、中東のビッグ3、エミレーツ航空、カタール航空、エティハド航空とエア・インディアが対抗する一助になるとしています。

東南アジア、アジアには10%しか提供していませんが、タイ国際航空を通じ、オーストラリア、インドネシア、中国、日本にもアクセスが良いとしています。また、インドはスターアライアンスに加盟するエチオピア航空、南アフリカ航空などとの接続に便利な地理的な場所にあり、この地理的な状況を活用し、中国国際航空は、中東地域よりムンバイ、デリーとインドへの航空路を厚くしていると分析しています。

■インド国内線

インド国内線は2014年6月、インディゴ、スパイスジェットに次ぐ3番目の規模で、 2013年6月から10%増加しています。この国内線はルフトハンザ、南アフリカ航空、中国国際航空などが魅力を感じていると、OAGは分析しています。特に、中東の航空会社の攻勢により、ヨーロッパとインドの航空旅客シェアを失っているルフトハンザは、再び市場を盛り返す重要な市場と見ています。

なお、OAGでは、エア・インディアが加盟しても、インド国内線ではインディゴ、スパイスジェット、さらにエアアジア、ジェットエアウェイズとの激しい競争に巻き込まれていくと見ており、バラ色では無いとしています。

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