ボーイングは2014年7月2日、アメリカ航空宇宙局(NASA)との契約に基づいて検討を進めていた新型ロケット、スペース・ローンチ・システム(SLS)のコア・ステージの設計が、最終設計審査(CDR)を通過したと発表しました。
これに伴い、ボーイングはNASAとの間で新たに、SLSのコア・ステージの本格的な開発を始め、さらにロケットの第2段の検討も行うことを盛り込んだ、28億ドルの大型契約を結びました。
SLSはNASAが開発中の新型ロケットで、国際宇宙ステーションなどが回る地球低軌道に70トン、また将来的に130トンもの人工衛星や宇宙船を送り込むことができる巨大なロケットです。月や小惑星、火星への有人飛行にも使われることになっています。
SLSの初飛行は2017年12月頃に予定されています。この飛行では無人のオライオン宇宙船を載せて打ち上げ、その後宇宙船は月を回り、地球に帰還する計画です。
初の宇宙飛行士を乗せた打ち上げは2021年に予定されており、この飛行では、あらかじめ月の軌道に人為的に持ってきた小惑星に、オライオンと宇宙飛行士を送り込むことが計画されています。