水星探査機ベピ・コロンボのMPO、環境試験への準備完了

水星探査機ベピ・コロンボのMPO、環境試験への準備完了

欧州宇宙機関(ESA)と、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同で開発を進めている水星探査機ベピ・コロンボの、欧州側が開発を担当している水星表面探査機(MPO)が環境試験に向けた準備を完了しました。イタリアのフィンメッカニカが2014年7月9日、発表しました。

MPOはエアバス・ディフェンス・アンド・スペースによって製造が進められており、現在イタリアのトリノにあるタレス・アレニア・スペースの工場で、最終的な機能試験が行われています。この試験が終了した後、探査機はオランダのノールトウェイクにあるESAの欧州宇宙研究・技術センター(ESTEC)に送られ、宇宙空間の環境、とりわけ探査を行う水星付近での高熱環境に耐えられるかを試す、環境試験が始まる予定です。

ベピ・コロンボはこのMPOと、JAXAが開発を担当している水星磁気圏探査機(MMO)の大きく2つの探査機から構成されます。これらは水星トランスファー・モジュール(MTM)に載せらた状態でロケットで打ち上げられ、地球軌道から脱出し、宇宙を航行。そして水星を回る軌道への投入が行われます。

ベピ・コロンボの打ち上げは現時点で2016年7月に行われる予定で、2024年に水星に到着し、約2年に渡って観測を行うことが計画されています。

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