ノルウェー空軍は、F-35AライトニングIIを凍った滑走路で運用するため、制動用のドラッグシュートの装着を求めていますが、2015年に引き渡される機体には間に合わず、シュートの装着は2017年以降になるとFlightglobalが2014年8月22日に報じています。
2015年に引き渡されるノルウェー空軍最初のF-35は、Block 2BソフトウェアをインストールしたLRIP(低率初期生産)7とLRIP 8になります。ドラッグシュートを装着するための機体補強などハードウェアの変更は、LRIP 7とLRIP 8で実施される予定ですが、対応するBlock 3FソフトウェアがインストールされるのはLRIP 9以降となる予定です。
2015年に引き渡される機体は、アメリカ・アリゾナ州のルーク空軍基地(AFB)で、パイロットの訓練に使用するため支障は生じないと見られます。
2017年からはアメリカ空軍のF-35A試験機「AF-2」を使用して試験が開始され、同年11月に完了する見込みです。試験はカリフォルニア州エドワーズAFBのほか、アラスカ州アイルソンAFBのような滑走路が凍結する基地でも実施されます。
F-35Aのドラッグシュートは、胴体後部上面のポッドに納められ、ポッドは胴体にさえぎられてほとんど見えないだろうとしています。エンジンの熱や排気にさらされるためシュートはケプラーで作られ、F-16やタイフーンのようなナイロン製のものより重くなります。
ノルウェー空軍はドラッグシュート・ポッドを常に装着しますが、オランダやカナダなどは暖かい季節には取り外す計画です。