オーストラリア空軍(RAAF)が、2015年7月1日に2機を追加発注すると発表したKC-30A多目的空中給油・輸送機(A330 MRTT)ですが、この2機は新造機ではなくカンタス航空の中古機を改装する模様です。Flightglobalが2015年7月8日に報じています。
カンタス航空はA330-200「VH-EBH」と「VH-EBI」をアメリカのリース会社CITエアロスペースに返却する予定で、この2機がKC-30Aに改装されます。2機ともエンジンはGE CF6で、RAAFがすでに運用している5機のKC-30Aとも共通です。
旅客型のA330-200をA330 MRTTに改装するのは初めてのことで、両翼端にドローグ・ポッド、胴体後部にフライング・ブームを取り付けます。改装にはおよそ10〜12カ月かかる見込みです。
軍用の空中給油・輸送機は、民間旅客機ほど経済性にシビアではなく、飛行時間も桁違いに少ないため、中古機を改装する方法は合理的な判断かもしれません。