アグスタ・ウエストランドのウエストランドが100周年

アグスタ・ウエストランドのウエストランドが100周年

ニュース画像 1枚目:世界最速のヘリコプターだったウエストランド・リンクス
© AgustaWestland
世界最速のヘリコプターだったウエストランド・リンクス

2000年にイタリアのアグスタと合併し、アグスタ・ウエストランドとなったイギリスのウエストランドが、2015年にイギリス・ヨービルで創業してから100周年を迎え、記念式典を7月12日に開催しました。

ウエストランドは、第一次大戦中の1915年4月にエンジニアリング・ビジネスを展開していたペター兄弟により、戦争に協力するために創業されショート184水上機のライセンス生産を始めました。

第一次大戦が終わると民間機の開発を始め、ウィジョン、ウェセックス、ワピチ、プテロダクティルを設計・製造しました。1933年にはウエストランド製のワピチ改造機が史上初のエベレスト山上空飛行を実施しました。

第二次大戦中は2,000機以上のスピットファイアやシーファイアを生産したほか、特殊作戦機のライサンダーや戦闘機のワールウインドやウェルキンを開発し、同社最後の固定翼機であるワイバーン戦闘機をイギリス海軍に納入しました。

戦後の1946年にウエストランドは固定翼機の開発・生産をやめてヘリコプターに専念する事を決定し、またイギリス政府の政策によりフェアリーとブリストル・ヘリコプター部門、サンダース・ローと合併しました。シコルスキーと協力関係を結び、ドラゴンフライやワールウインド、ウェセックス、シーキングなどを生産しました。

1971年に初飛行したリンクスは、1986年に時速400.87キロのヘリコプターの世界速度記録を樹立し、30年近くレコード・ホルダーの地位にありました。1980年代にEH101の開発でアグスタとの提携が始まり、2000年に合併しました。

現在、アグスタ・ウエストランドのヨービル工場ではAW139とAW169、AW189のローターブレードとトランスミッションが生産され、AW189の最終組み立ても行われています。また、100年前に最初に作られた機体がイギリス海軍へ納入されたように、100年後の2015年に最初に納入された機体もイギリス海軍向けのAW159ワイルドキャットでした。

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