エアバス・ディフェンス&スペースは、2015年7月15日、ユーロファイター・タイフーンの空力性能アップグレードに関する飛行試験を成功裡に完了したと発表しました。
胴体に追加されたストレーキと主翼付け根の前縁延長などの空力改善キット(AMK)は、ユーロファイター運動性強化(EFEM)プログラムの一部で、揚力を最大25%増加させ旋回率や最小旋回半径、低速での機首角維持能力など空中戦での限界能力を向上させます。
5年間の研究を経て改造されたIPA(Instrumented Production Aircraft)7は、ドイツやイタリア、イギリスのパイロットにより36回の試験飛行を実施しました。ドイツ・ユーロファイター・プロジェクト・パイロットのRaffaele Beltrame氏は「通常の機体より仰角(AOA)性能が45%、ロール・レートが100%向上したのを確認した」と話しています。
画像は改造されたIPA7ですが、胴体のストレーキが矩形から楔形になり、主翼付け根の前縁がインテイク方向に若干延長されているのがわかります。