調布飛行場での事故、離陸時の総重量は最大離陸重量1,950キロ近辺

調布飛行場での事故、離陸時の総重量は最大離陸重量1,950キロ近辺

運輸安全委員会は2015年8月18日(火)、調布飛行場を離陸後に墜落したパイパーPA-46-350、機体記号(レジ)「JA4060」の事故調査状況を発表しました。一部、判明した事実として搭乗者5名の体重、荷物の重量は不確定としながら、総重量が最大離陸重量の1,950キログラム近辺であった可能性があるとしています。「JA4060」は推定重量・機体自重が約1,359キログラムで、燃料搭載量は5時間分が搭載されていました。

今回の事故調査では、設計・製造国のアメリカ国家運輸安全委員会(NTSB)から代表参加を得るほか、エンジンメーカー、機体メーカーからエンジン分解検査など調査協力が得られるとしています。機体の損傷状況は尾部はほぼ原形をとどめており、大きな損傷はないものの、操縦席、客室部はほぼ全焼、計器類は焼損し、文字盤は判読困難ですが、プロペラ・スピナー先端はつぶれておらず、今後の調査で分析します。

当日11時の調布飛行場は気温は34度で、こうした状況も離陸滑走で十分なエンジン出力が得られたか検査します。なお、脚上げのタイミングについては、飛行機が浮揚し、上昇が確立した後に脚上げ操作を行うことから、事故機の脚上げタイミングが遅かったとはいえない状況と見ています。

また、調査のポイントは、機体やエンジン本体、エンジン補機類、操縦系統の詳細となり、あわせて同乗者の口述聴取、東京都が委託する航空機安全運航支援センターの「調布フライトサービス」と同機の交信記録の分析、関係書類の分析を行います。

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