NASA、DC-8で熱帯低気圧の付近を飛行 予測できない氷の研究で

NASA、DC-8で熱帯低気圧の付近を飛行 予測できない氷の研究で

ニュース画像 1枚目:DC-8の主翼に取り付けた観測機器
© NASA
DC-8の主翼に取り付けた観測機器

アメリカ航空宇宙局(NASA)は2015年9月11日付で、DC-8-72の機体記号(レジ)「N817NA」を使用し、飛行中の氷結について研究を実施していることを紹介しています。フロリダ州近くの嵐に向かってフライトし、氷結状態がどのような環境で発生するかを研究し、航空機の着氷する特定の気象状況について、警告できるレーダー装備を研究しています。

2つの熱帯低気圧を含む悪天候の状況を見計らい、その周辺を高高度で飛行し、氷の結晶についてさまざまな条件を検討しました。このプログラムは8月10日から8月30日まで実施され、合計で約72時間に渡る飛行データを収集しました。

現在の気象レーダーは、雨や雹を検出することができるものの、より小さい氷の結晶が発生する気象条件を予測する事は困難です。氷の結晶が航空機に搭載されているエンジンに打ち付けられると、その氷は解けるものの徐々にエンジンを冷却させます。温度が下がったエンジンは内部から温度が下がり、最悪の場合はエンジンブレードの損傷、電源の損失などにつながります。

これまでもオーストラリア、南米などとこの研究を行ってきており、現在はアメリカ連邦航空局局(FAA)、ボーイング、さらに航空業界のパートナーと共同で、NASAが主導し研究を継続しています。

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