ちょうど1年前の2014年10月に、ユーロファイター・タイフーンの製造過程に問題があり、ドイツ空軍が新造機の受け入れを停止しているというニュースがありましたが、2015年秋に新たに2件の問題がドイツで発覚しました。
2014年の問題は後部胴体を加工する際に、ドリルで穴を開けた周囲をキレイに仕上げなかったため、長期的にクラックが発生する可能性があるというものでした。今回発覚した1件目も同様で、ラダー(垂直尾翼?)と機体を接続する部分の穴の仕上げに問題があり、やはり長期的にクラックが発生する可能性があるとして、ドイツ空軍は新造機の受け入れを停止しています。
2件目は、主翼に吊り下げた外部燃料タンクが不意に外れるという問題です。エストニアに派遣中のドイツ空軍のユーロファイターが、滑走路へのタキシング中に右翼の燃料タンクを落下させ、調査したところロック機構のネジが壊れていました。ドイツ空軍ではネジの強度に問題があるとして、対策が取られるまでユーロファイターに燃料タンクを搭載しないで運用します。しかし、アラート・ミッションで滞空時間が短くなるなど大きな影響が生じています。
いまのところ、同じユーロファイター・タイフーンを運用するイギリスやイタリア、スペインでは問題が公になっていないようです。