ANAなど、国産バイオジェット・ディーゼル燃料の実用化に向け始動

ANAなど、国産バイオジェット・ディーゼル燃料の実用化に向け始動

ニュース画像 1枚目:バイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラント 完成イメージ図
© ユーグレナ
バイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラント 完成イメージ図

全日空(ANA)などは、2020年を目標に国産バイオジェット・ディーゼル燃料の実用化計画の推進に協力します。ANAは航空会社として、空港で給油などのオペレーションに関わる提案を行います。

このプロジェクトは、経済産業省、国土交通省などを中心に、「2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けたバイオジェット燃料の導入までの道筋検討委員会」の設立などを通じ、2020年にジェット燃料をはじめ燃料のバイオ化をめざした取り組みが推進されているものです。

ユーグレナが、2010年5月からバイオジェット燃料の研究に取り組み、2014年6月よりいすゞ自動車とバイオディーゼル燃料の研究開発を開始、2015年6月にバイオ燃料製造技術の1つ、バイオ燃料アイソコンバージョンプロセス技術に関するライセンス契約、エンジニアリング契約を米国のChevron Lummus Global & Applied Research Associatesと締結しています。このうち、横浜市の京浜臨海部に日本初のバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントを建設し、2018年の稼働を目指します。

旭硝子の京浜工場内に、2016年夏からバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントの建設を開始し、2017年内の竣工、2018年前半の稼働開始を予定しています。実証プラントでは、ジェット燃料のバイオケロシン、バイオディーゼル、バイオナフサを生産し、その稼働を経て、さらに商業用プラントを計画、推進する予定です。

このうち、航空会社向けバイオジェット燃料はアメリカのASTM規格への準拠が必須条件で、2017年にもこの認証を取得する予定で、国内で初めてASTM規格準拠バイオジェット燃料設備となる見込みです。また、官民コンソーシアムなどとの連携を通じ、国内で給油の環境整備を目指します。

ANAはすでに787を代表例に省燃費機材の導入など、燃料節減プロジェクトを進めており、17.1%削減を実現しています。今後は、MRJの導入を通じ、この燃料削減プロジェクトを更に加速させます。また、実証プラントの稼働後、国産バイオジェット燃料による有償フライトを行う予定です。

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