NATO同盟地上監視機(AGS)が、2015年12月19日にカリフォルニア州パームデールから同州エドワーズ空軍基地(AFB)まで初飛行しました。約6カ月間、同AFBで試験を行った後、イタリアのシゴネラに配備されます。
NATO AGSは、RQ-4グローバルホークをヨーロッパで運用するため、通信ソフトウェアに小さな変更を加えた機体です。初飛行では飛行高度などさまざまな状況での飛行特性を確認しました。NATOは政府を介さずノースロップ・グラマンから直接AGSを購入したため、アメリカ空軍はテストに関わらず、NATOとノースロップ・グラマンの合同テスト・フォースが試験にあたります。
NATO加盟28カ国のうち、ブルガリアとチェコ、デンマーク、エストニア、ドイツ、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、ノルウェー、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、アメリカの15カ国がAGS 5機と地上局などを購入し、2016年からの運用を予定しています。
NATO AGSはRQ-4 Block 40と同様に、最大30時間滞空して高高度から広い範囲の地上と海上を監視することが可能です。そして、マルチプラットフォーム・レーダー技術装入計画(MP-RTIP)センサーにより、昼夜を問わず移動目標を発見・追尾したり、選択した目標の画像を提供します。