運輸安全委員会、2014年のJA802P 対地接近警報装置の作動で報告書

運輸安全委員会、2014年のJA802P 対地接近警報装置の作動で報告書

ニュース画像 1枚目:運輸安全委員会の資料から、降下中の注意喚起、操縦席内の警報、管制指示
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運輸安全委員会の資料から、降下中の注意喚起、操縦席内の警報、管制指示

運輸安全委員会は2016年7月28日(木)、2014年4月28日(月)にピーチのA320-200、機体記号(レジ)「JA802P」が石垣発那覇着APJ252便として運航、那覇空港に着陸する際、最終着陸進入中に対地接近警報装置が作動した重大インシデントで最終報告書をまとめました。

この重大インシデントは、JA802Pが滑走路18へ精測レーダー誘導による進入中、降下を開始、それが継続したため、機長が水面への衝突を回避するための緊急操作を行ったことによるものとみられています。

報告書で機体の降下開始は、機長の意図しない操作によるものであったとしており、降下の継続は、機長、副操縦士とも高度維持を自動操縦装置に委ね、タスクの優先順位付けを適切に行わず、高度監視の注意力が低下した可能性が高いとしています。

これを受けピーチでは、意図せず降下を開始したことに対し、操作時のコールアウト実施を規定化しました。また、降下の継続についてもタスクの優先順位付けを行い、飛行状況の監視の徹底を図る有効な訓練を、2016年度から社内の全運航乗務員を対象に実施しています。

航空局も管制機が管制官の指示なく降下を開始するリスクがあることを想定に入れ、ファイナル管制席での交信点検時に必ず「Maintain 1,000ft」の指示など、高度指示の徹底を実施しています。

ピーチは報告書発表を受け、改めて「ご搭乗のお客様ならびに関係者の皆様には多大なるご心配、ご迷惑をおかけ致しましたことをあらためてお詫びいたします」と陳謝しています。また、再発防止への取り組み、安全運航の堅持に努めるとしています。

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