NTTドコモ、地対空通信方式で機内Wi-Fiの高速化に成功 LTE技術活用

NTTドコモ、地対空通信方式で機内Wi-Fiの高速化に成功 LTE技術活用

ニュース画像 1枚目:機内Wi-Fiサービスの高速化実験に使用したよつば、B300
© NTTドコモ
機内Wi-Fiサービスの高速化実験に使用したよつば、B300

NTTドコモは2017年8月8日(火)、LTE技術を活用した航空機内Wi-Fiサービスの高速化実験に成功したと発表しました。この実験は、電子航法研究所(ENRI)、全日空(ANA)、パナソニック、ジャムコと協力して実施したもので、LTE技術を活用し、地対空通信方式で航空機内でのWi-Fi通信サービスの高速化の実証実験を岩手県、宮城県、福島県の上空で行いました。試験飛行は7月13日(木)から8月1日(火)に実施されました。

実験では、ドコモはVHF帯TD-LTEの地対空通信方式の無線通信システムを宮城県に構築し、岩手県、宮城県、福島県の上空エリアで実験局免許を取得、実施されたものです。使用した機材は、ENRIの実験用航空機「よつば号」で、パナソニックが開発した航空機用端末装置を搭載し、ANAが作成した立体的な検証飛行ルートで、ジャムコが運航しました。

実験では、実験基地局から最大高度28,500フィートとおよそ8,700メートル、半径最大93キロメートルの上空エリアのカバーが確認されています。また、航空機の巡航速度が230ノット、時速430キロメートルで、通信速度は受信時に最大27Mbpsで地上との通信を確立しました。この飛行時に、機内Wi-Fiサービスの利用シーンを想定し、インターネット通信、メールやメッセージの送受信をはじめ、ライブ映像の視聴、電子雑誌の閲覧などリッチコンテンツサービスの閲覧を地上と同様に機内でも利用できることが確認されています。

現在、商用化されているWi-Fiサービスなど旅客向けデータ通信は、航空機と地上との通信に衛星通信方式を使用していますが、地対空通信方式の採用で航空機側の装置がより小型になるメリットがあることから、NTTドコモは引き続き幅広いパートナー企業と連携し、航空通信分野での通信技術の向上と、快適な通信サービスの利用を実現する方針です。

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