ピースフルな春のコペンハーゲン発、スカンジナビア航空A321でパリへ。ボックス型ミールは北欧のアイデンティティかも。《A spring has come in Europe ③》 - スカンジナビア(SAS)航空 口コミ・評価

航空会社 スカンジナビア(SAS)航空

2023年07月15日に撮影されたスカンジナビア(SAS)航空の航空機写真

© TIA spotterさん

IATA | ICAO
SK | SAS
アライアンス
スターアライアンス

搭乗レビュー
ピースフルな春のコペンハーゲン発、スカンジナビア航空A321でパリへ。ボックス型ミールは北欧のアイデンティティかも。《A spring has come in Europe ③》

航空会社
スカンジナビア航空
便名
SK559
ビジネス
搭乗日
2019/04
路線
コペンハーゲン → シャルル・ド・ゴール(パリ)
機体記号
OY-KBK
機材
Airbus A321-232
総評:4
4ッ星
機内食・ドリンク
4ッ星
座席(シート)
4ッ星
機内スタッフサービス
4ッ星
エンターティメント
3ッ星
トイレ・洗面台
無評価
機材コンディション
4ッ星
地上サービス
4ッ星
口コミ投稿者
Harry Lennonさん
アクセス数
560
投稿日
2019/04/25

搭乗写真

  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    混ぜてお召し上がりください、的なノル... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    コペンハーゲン中央駅にある発車案内。... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    空港のメインフロア。三角形をしており... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    SASのセルフチェックイン&... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    SAS FAST TRACKの入り口... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    エアサイドに出ました。心地よさと賑や... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    SASラウンジはT-3、FAST T... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    いわゆる北欧フードがいくつか揃うコー... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    トッピング類の充実っぷり。個性出てま... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    カジュアルに美味しい赤・白ワインはサ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    やっぱりカールスバーグ。日本で飲むよ... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    絨毯状に鎮座していたケーキ。甘めです... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    デンマーク最後の食事はラウンジの奥の... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    ポリッジはチキンブイヨンでしょうか、... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    A4ゲートまでは早足で5分前後。ター... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    搭乗を待つA4ゲート。狭目なのでみん... 続き
  • 写真の種類:座席(シート)
    シートは一般的なものです。中央はもち... 続き
  • 写真の種類:座席(シート)
    ピッチも余裕あり狭くはありません。
  • 写真の種類:機窓・風景
    南西に向けコペンハーゲンを離陸。コペ... 続き
  • 写真の種類:機窓・風景
    いくつもの島と様々な海岸線が織りなす... 続き
  • 写真の種類:機内エンターティメント・アメニティ
    Wifiコネクトのナビゲーションが座... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    食事のハコのフタをとめるENJOYシ... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    iphone買った時を思い出すハコの... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    ワインは南アフリカのソーヴィニヨン・... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    食後のコーヒーは紙カップ、付け合わせ... 続き
  • 写真の種類:機内食・ドリンク
    スウェーデンのチョコレート。義理チョ... 続き
  • 写真の種類:機窓・風景
    オランダとドイツの中間あたりを通過中... 続き
  • 写真の種類:機窓・風景
    パリCDGを目指して降下中。この高度... 続き
  • 写真の種類:機窓・風景
    シャルルドゴール空港の東十数キロの小... 続き
  • 写真の種類:機窓・風景
    最北に位置する短めのランウェイ(着陸... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    雨に濡れたエプロンに佇むスマートくん... 続き
  • 写真の種類:搭乗時の写真一般
    雨に濡れていて改めてわかりましたが、... 続き

総評

見た目は所謂ヨーロッパの煤けた厳つい車両ながら、乗ってしまえば自動アナウンスの声色も心地よい空港行きの国鉄。コペンハーゲン市街も、空港のあるカストルプも、海が間近な土地ではあるけど、意外と車窓から水平線をバーっと一望できるわけでもなく、たまに見える港や繋留された小船を、午後の眩しい陽差し越しに細めた目で追っていました。春だからと思ってサングラスを置いてきてしまったけど、ちょっと失敗したなあ。

市街中心部から15分足らずという抜群のアクセスに加え、チケット購入などの利用手順の分かりやすさ、表記の細かさ、さらに加えるなら住人たちの驚くほどの親切さ(さすが幸福度トップランカーの国、みんな心に余裕があるのか)。これを体感してしまうと、トランジットポイントとしての魅力もうなぎ登りで上昇してしまうコペンハーゲン、しかし、今回はあくまでトランジットであることが同時に悔やまれます。正直次回はゆっくり滞在したい素晴らしい街でした。。
こんなに心静かにナチュラルで、しかも生活の至る所にこだわりやコージーネスが散りばめられた欧州の都市は初めての経験で、自分のヨーロッパ感もいかに南欧に偏っていたかを実感した滞在でした(南欧は南欧で良いのです)。そして、良い意味でここまで異国感のあるこの都市に、日本からもデイリーで直行便があることに改めて驚きます。邦人ほとんど見かけませんでしたし、、みんな乗り継ぎでどっかいっちゃうのかな (かくゆう自分も)笑。もちろん利用者は観光だけではないでしょうが。

はてさて、目的地パリに向けての3フライト目に予定どおり飛び乗るため、昨日到着したばかりのコペンハーゲン空港で電車の扉をブシュッと開け、この吹き抜けの広々とした出発・到着"一つ屋根の下"フロアに戻ってきました。時間は15:00、軽く市内で食べたランチと、カフェ・コレクティヴの酸味もだいぶお腹の中で静まり、早くもフライト前の次なる食事を考えながらチェックインカウンターをキョロキョロ探す、いつもの卑しい僕でした。
チェックイン自体は昨日羽田で済ませボーディングパスは手元にあったので、バゲージチェックインのみ済ませるべく有人のカウンターへ。すると、"バゲージのタグはありますか?まだでしたらあそこの青い受け付け機で発券してきてください"とのことで、振り返ると奴(写真参照)はフロア中央のすぐそこにいました。ボーデイングパスのバーコードをかざして、表示される便を選択。日本語も選択できるので便利、そこらへんは直行便の存在を実感しますね。

無事タグをつけたバックパックと一時のお別れをし、Cクラスの動線を聞いてそれに従い、吹き抜けフロアにある階段を上がって二階の専用セキュリティに向かいました。" SAS FAST TRACK"という青地のサインとスタアラのロゴが目に入り、周りにひと気が少なくなってきつつも、ここでまちがいないなという確信は持てました。ゲートの先は羽田国内線のプレミアム専用ゲートのような感覚の広さで、長距離線の便と時間がかぶっていなかったのか、1レーンだけセキュリティを動かしてのんびりと捌いていました。事なきを得て出たエアサイドは、T-3の真ん中あたりになるんでしょうか。 隣のT-2とも東西にほぼ結合したような形の細長いエアサイドは、前回立ち寄った時も思いましたが、たくさんのショップで埋め尽くされていて本当に賑やか。しかもいちいちセンスを感じるものばかりで飽きません。日本の空港のような清潔感もありながらも、段違いにエンターテイメント的な空気で満ちており、これ、待ち時間も逆に足りないんじゃ、、と思わせるほど。まあ早く接続できる方が良いですが笑

数ある飲食店も気になりますが、せっかくなんでやはりSASラウンジでエナジーを給油することに。フロアマップで場所を確認しないままフラッと歩き始めてしまったので、敢えてインフォメーションに立ち寄って聞いてみることにしました。年配の女性のスタッフさんは満面のスマイルで教えてくださり、FAST TRACK出口のすぐ近辺だったことを知って戻ります。そりゃそうでしょうね。笑

SASラウンジは"GOLD"と入り口が共通で、エントランス内で左右に2クラスが分けられます。自分はしばらく気付かずに右のGOLDパスゲートで数回撥ね退けられ続けていたことは内緒です。。入室の時点で時計は15:40くらい、ボーディングパス(前日に羽田で発券)に記載された搭乗開始は16:45、そしてラウンジの出発案内掲示の当便"SK559 CDG Paris"は搭乗時刻未定、ゲートはA4とありました。Aゲートは隣のT-2から伸びるサテライトの先なので、その移動時間(早足で5分ほど?)と多少の時間前後も頭に入れつつ、、肝心の食事です笑
フードは種類こそ沢山はないし割と質素に見えるけれど、ノルディックな土地柄を感じさせるラインナップで素晴らしい。ポリッジ(粥)や、そこにトッピングするナッツやシード、そしてクッキーからケーキに至るまで、良い感じに北欧です。サーバーでサーブするワインも、そこまでワイン大国でない感じで良い。笑 ビールはもちろんカールス。デンマーク最後の締めにと黄金に輝く液を小さいコップに注ぎました。

外光のあまり入らないラウンジスペースの場合、時間感覚がゆっくりしすぎちゃって危険なケースもあります。そんなわけで搭乗開始10分前には席を立つことに。すると掲示板にはすでに搭乗開始の文字!おおお!
慌てずともほとんど問題ないんでしょうが、慣れていない空港の距離感や、小型機のコンパクトな搭乗所要時間も考えて、やはりそこはコソ泥のような怪しい早歩きでA4を目指します。本当日本人って、短いバケーションであんな早足で、ご苦労様、、とか思われていたらすみません皆さん笑。で、結果全然まだ搭乗していませんでした。
そうかあ、この旅も3レグ目にしてやっと単通路機だ、と細長いキャビン先頭から奥を見渡して実感。青いユニフォームのCAさんがまた眩しくにこやかにお出迎えしてくださり、ビジネスとエコノミーの境目にある自席に入りました。

欧州内のビジネスクラスの話題ではもう、槍玉に上がる宿命にあるともいうべき、このYクラスシート利用。しかも加えてスカンジナビア航空は3席中央もブッキングする詰め込み型であるという、あまり芳しくないレッテルが貼られてるようですが。
個人的な感想を言うなら、1、2時間という寝るに寝れないような短区間ならこれで全然苦になりませんし(3人掛けでも)、おしゃれな料理をきちんとしたカトラリーで食べたい、などでなければ、このSK風お弁当ミールで十分ではあります。そこはやはり、生活の随所で肩肘張らず、昼夜の長さに逆らわず、ナチュラル志向で華美追求に走らないお国柄なのかもしれませんね。地上で心満たされていると、空の上では質素なのかも。笑 もちろん欧州内でも、イベリア半島や地中海方面となると距離とクラスに見合ったシートもお尻と背中が求めるのは事実でしょうけど。

パリ行きの当便、Cクラス利用率は3割ほどだったでしょうか。そもそもですが、自分の過去の数少ない欧州内フライトの経験を紐解いても、ビジネスクラス連日とっくに満席、みたいな状況をあまり見たことがないですし、電車も日本のグリーン車みたいなものは少ないでしょうし。ちょっとした移動にすら、とことんエグゼクティブな価値を求めるのは、もしかしたら、少ない時間や休暇を隙間から頑張ってほじくり出すような、僕らの感覚かもしれませんね。他ならぬ僕も国内にいるときは、たまの空旅の間くらいワインとご飯を楽しみたいとも思います。でも、不思議とヨーロッパにいたら、まあ移動なんてこんなもんだろ、と思います笑
そうそう、食事に関して言えば、海外の方が日本国内線ビジネスクラスとして乗り継いだ際のANAプレミアムクラスも、同じボックス型ミールと言う点でも兄弟みたいなものでしょうな。

これらを総じて、スカンジナビア航空のCクラスは、個人的にはシートの座り心地がよっぽどマイナスとかじゃない限り、特段文句もないかなという感じでした。ちょっと主観と空想強めになってしまいましたが笑
毎回こんな長々とレビューするつもりはないのですが、、まだ離陸しておりません。笑

機内でシートベルトをカチャっと締めた自分に中継を返しますと、
出発定刻の17:05、アナウンスが入りました。どうやら準備が整ったようで、2分ほどして景色がゆっくり動き出し、平べったい横長ターミナルが徐々に遠ざかっていきます。コペンハーゲン空港にはクロス状に計3本の滑走路があるようですが、先発機を見ていると、そのうちの最も南西に飛び出した22R04Lからの離陸のようです。ターミナルを出てまず12-30の滑走路を横断して行くので、そこへの着陸機を待ち、隙間を抜けて進みます。誘導路上でしばし待てのサインが解かれると、17:20、ちょうどパリ方向の空に向かい、無事にA321は飛び立ちました。朝から風がビュービューと強く、空には薄雲が覆っていたような日だったので、スカッと爽快な空ではなかったですが、霞の中遠ざかっていく麗しきピースフルシティはそれでも輝いていました。

シェラン島沿岸部ののどかな景色を見送った後は、低めな雲の中へ。揺れるわけでもなく離陸後5分でベルトサインオフ、まもなくして例のボックスが配られました。配膳しやすそう。笑 飲み物も同時に聞かれ、やはり性懲りも無く白ワインです。ボトルがANAでもおなじみのソフトミニボトル、辛口でおいしかったです。CAさんのカゴから直接パンを一つ取り、意外とボリュームのあるノルディックサラダと一緒にいただきました。食後、またまたボックスに入ったチョコレートと、紙カップで提供されるコーヒー。
それらを一通り楽しみきったころ、1h55mのショートフライトは残り40分ほど。眼下にはデンマークの沿岸部からほぼずっと切れ間なく続く雲海が、午後の太陽光を柔らかく機内へと跳ね返しています。雲も何層かになっている淡い風景のせいか、昼からの気分良い酔いのおかげか、到着間近にトロトロしてきそうですが、ダンディな機長のアナウンスで正気に戻りました。

皆の者、パリは小雨、西風が強いぞ、という先陣(コクピット)からの伝令が僕にカメラという名の槍を握らせました。快晴も良いけど、春の物憂げな雨のシャルルドゴールも良いではありませんか。。結局、携帯重視の旅カメラでは大した写真は撮れませんでしたけど。笑

そんなわけで、パリ北東の郊外の風景を拝みながら無事に着陸した細身の赤エンジンA321。並行4本のうち最北の滑走路27Rへ滑り込んだ後は、最寄りとなるUFO型ターミナル1へと吸い寄せられていきます。雨はやや鎮まったようで、濡れたエプロンと重そうな空がまた、年季の入ったグレーのUFOとマッチングしております。触手のようにウニャッと伸びる連絡通路とサテライトがまたSFチック。パリに来たあって感じがします。笑

コペンハーゲンからパリ、距離にして600マイルちょいですが、こうも雰囲気や景色が変わるのか、と色々実感できるのが空旅の面白さでもありますね。陸路では徐々に変わる地上の景色も、飛行機は切り取り方が違ってそこが面白い。いよいよ今回の一応の目的地に到達できました、よかった。
久しぶりに透明なチューブエスカレータに乗り、ああ、この斜度この斜度(意外と勾配ある)と思い出しながら当ターミナルのレトロ感に浸りつつ、逆にレトロと言うことは次回パリに来る時までちゃんと残ってるかな、そんな滅多にこれる人じゃないし、という切なさもついでに感じながら、バゲージクレームで10分待っておりました。バックパックは無事吐き出され、春の湿度と車内独特の香りをまとったRER B線(鉄道)で数年ぶりのパリ市内へと向かいました。

テロ後の影響か、空港からの車内や駅の雰囲気は少しだけ治安良さ気になってます。でも、フランス人の友人に言わせると、いやまだ怖いわあ!とゆうことでしたけど笑

次回はパリからデイトリップでリヨンへ。オルリーからのオップ!搭乗です。
皆さんもボンボヤージュ!

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