全日空(ANA)は三井物産が戦略的出資を行うアメリカのLanzaTechと、2021年以降にアメリカで製造、供給が予定されているエタノールを原料としたバイオジェット燃料の購入で合意しました。
LanzaTechは製鉄所や製油所などの排ガスからエタノールを製造する世界で唯一のガス発酵技術を開発し、その技術を活用した商業プラントをすでに稼働しており、エタノールを安定的に供給しています。さらに、革新的な触媒を利用しエタノールからバイオジェット燃料を生成する技術も確立し、国際標準機関の認定を受けています。
これらの技術は今後、排ガスから環境貢献価値の高いバイオジェット燃料を安定して製造し、継続的な商業利用を可能とするものであり、同社は将来性を高く評価されています。
今回の合意を受け2019年秋、LanzaTechがテストプラントで製造した排ガスを原料とするバイオジェット燃料を使用し、新造機の日本向けデリバリーフライトを三井物産と共同で実施します。
ANAは2012年に787の日本へのデリバリーフライト、2019年にサンフランシスコ発の定期便でバイオジェット燃料を活用しています。日本でも環境貢献価値の高いバイオジェット燃料を継続的、かつ安定して製造、供給できる体制の確立をめざしています。