旅行会社のJTBは2019年12月23日(月)から2020年1月3日(金)まで年末年始の旅行動向を発表しました。期間中に1泊以上の旅行に出かける人を対象としたもので、総旅行人数は3,002万人、うち国内旅行は前年比2.1ポイント減の2,926万人、海外旅行は0.3ポイント増で過去最高の76万人を予想しています。
旅行動向アンケートによると、帰省を含めた旅行意向は前年比で3.5ポイント減少し、「たぶん行かない」「行かない」が80.1%で3.6ポイント増加しています。収入やボーナスが「減った」と回答した人が「増えた」と回答した人を上回ったほか、将来のための貯蓄を「増やしている」人のほうが多くなっていることから、年末年始は「旅行日数を減らす」「質素に過ごす」など出費について控えめな傾向がみられる結果となっています。
国内旅行の予約状況は、12月31日(火)の予約を中心に休みが長いためか分散しています。年末年始は9連休も可能な日並びであるものの、景気動向や所得の伸び悩みから、旅行人数、旅行平均費用ともに前年比より減少すると見込んでいます。「同行者」は「家族連れ」が全体の65.2%を占めていますが、「夫婦のみ」が増加し、子供連れの家族旅行が減少していることから、公共交通機関の利用が増える予想です。前年と比べて好調なエリアは、令和で話題の伊勢志摩方面で、国内は予約の間際化が進んでいることから、料金の変動をみながら近場の温泉などをこれから予約する人も多い可能性があると推測しています。
微増であるものの旅行者数が過去最高になると予想される海外旅行では、予約状況によると、人気の旅行先は1位がハワイ、2位がグアム・サイパン、3位が台湾となっています。日韓関係の影響で航空機の座席供給数が減少する韓国やデモの影響が残る香港が昨年より減少、根強い人気の台湾や新規就航の続くベトナムなどの他のアジア諸国は増加傾向で、座席供給数が増加している北米、オーストラリア各方面などが増加すると予測されています。